今回、紹介するのは、宮崎市田野町に立地する、低圧配電線に連系している太陽光発電所である。発電設備や電柱、連系設備の様子から、出力約50kWの二つの低圧発電所が隣接している構成とみられる。
敷地の内外は、雑草が伸び放題の状態となっている。雑草で表面がほぼ覆われている太陽光パネルもある(図3)。
雑草の繁茂による悪影響として、まず指摘されるのは、太陽光パネルへの日射の妨げとなり、発電量が減ってしまうことである。フェンスにもツル性の植物が隙間のないほど絡みついて、ツルの壁のようになっているので、これも壁となっている可能性もある。
アレイ(太陽光パネルを架台に固定する単位)の裏面は、さらに濃密に雑草が繁茂して覆われている。架台に固定されている、小型のパワーコンディショナー(PCS)と思われる筐体にも雑草が絡みついていて、電線がよく見えない(図4)。
小型のPCSについては、ツル性の植物が絡みついているだけではなく、電線の接続部付近から、ツルが筺体内に入り込んでいるようにも見える。
ツル性の植物が伸びてPCSの筺体内に侵入したことで、稼動停止に至った例もある(関連コラム:吸排気口からツル性植物「クズ」が侵入、パワコン内で繁殖し、稼動停止)。吸排気が適切にできなくなり、PCSの安全機能が働いて稼働が止まる。