崩壊現場の隣に残るビニールハウス

 気象庁が6月16日に発表した内容では、伊勢崎市で太陽光発電所が被害を受けた当時の突風に関し、「ダウンバーストの可能性が高い」とし、竜巻の強さを示す指標である「藤田スケール」でF1と推定した。

 ダウンバーストとは下降気流が地面に衝突して四方に広がる現象で、竜巻並みの突風になることがある。藤田スケールのF1とは、約10秒間の平均風速が33~49m/sで、「屋根瓦が飛んだり、ガラス窓が割れたりするほか、根の弱い木は倒れ、強い木は折れたりする。また、ビニールハウスの被害は甚大となる」とされる。

 現場を検証した奥地建産の担当者は、まず、「少なくとも、太陽光発電システムが崩壊したエリアでは、藤田スケールのF1ほどの強風は吹かなかったのではないか」との見方を示す。その理由は、太陽光発電所の崩壊現場に隣接するビニールハウスは、ほぼそのままの残っていること、また、架台が杭基礎ごと吹き飛ばされた現場に沿って植えられていた立木もほぼ無傷で残っていることを挙げる(図3図4)。

図3●崩壊した発電所に隣接したビニールハウス(右側)はそのまま残っている
図3●崩壊した発電所に隣接したビニールハウス(右側)はそのまま残っている
(出所:日経BP)
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図4●杭基礎ごと吹き飛ばされた場所に沿って立木もほぼ無傷で残っている
図4●杭基礎ごと吹き飛ばされた場所に沿って立木もほぼ無傷で残っている
(出所:日経BP)
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 つまり、藤田スケールのF1よりも弱い風だったにもかかわらず、架台の多くが倒壊するという甚大な被害となった可能性を示唆する。