この基礎に対し、架台は、2本の支柱、南北方向と東西方向の複数のレール、2本の梁を使ったほか、東西方向のレールの間には、規則的にクロス状の筋交いを入れている。
「一定の効果」という評価に留めているのは、基礎や架台、パネルの固定方法に、長期的に見た場合、問題が生じる恐れがあると見ているからである。
また、架台の筋交いは、東西方向の上下のレール間の一部ではなく、すべてに必要だったのではないかとする。今回の越水では、架台が分解するような事態には至らなかったが、それは幸運だったと捉えるべきだとする。
さらに、架台と太陽光パネルの固定方法に問題があったと指摘する(図11)。三つの低圧連系の太陽光発電所のうち、二つはソーラーフロンティア製、一つはパナソニック製の太陽光パネルを採用していた。
例えば、ソーラーフロンティア製は、フレームにある架台との固定用の穴ではなく、水分を放出する「水抜き」用の穴を使い、金具で架台に固定していた。恐らく、太陽光発電設備に不慣れな設置事業者が施工したために、こうした固定となったのではないかとする。