――2018年の中国向け出荷量の当初目標と、実績にはどの程度の差が生じましたか。
当初の目標は約2.5GWで、実績も約2.5GWと変わりませんでした。実際には、当初の予定よりも減った分野もあれば、当初の予想よりも増えた分野もあって、相殺した形になりました。
当初の予想よりも、政策変更後に増えた分野があるということは、政策変更がわれわれにとって、有利に働いた面もあったのかもしれません。
例えば、2018年実績の中国向け約2.5GWのうち、約7割は「トップランナー・プログラム」という、政策変更後も重点的に進めている案件向けです。
このプログラムは、中央政府が、新しい高効率な発電設備の技術の事業化や、高効率の生産設備への転換を促すことを目的としたものです。その発電事業の権利を取得するには、裏付けとして、高効率な発電設備を製造する新工場を建てることが条件となっています。
このトップランナー・プログラムの発電事業向けに関して、われわれは最大のシェアを持っている太陽光パネルメーカーかもしれません。
トップランナー・プログラムの上位に、「スーパートップランナー・プログラム」と呼ばれるプログラムがあります。これはトップランナー・プログラム以上に太陽光パネルの効率などへの要求が厳しく、出力が400W以上のパネルを採用しなければなりません。
このスーパートップランナー・プログラムは、現在のところ、われわれの「Cheetah」という最大出力405Wの製品を採用しなければ、発電事業の権利を獲得できません。出力400W以上の太陽光パネルを量産できているメーカーは、他にありませんので、われわれだけが受注している状況です。スーパートップランナー・プログラム分として、合計出力200MW分を受注しています。
――2018年の実績見通しのうち、日本向けはどの程度ですか。
世界全体の見通しの約11.6GWのうち、約800MWです。日本向けの数量は、前の年に比べて大きく増加しました。日本における太陽光パネル市場のシェアは約15%に上がり、トップに立ちました。