――今後の日本市場を、どのように見ていますか。

 今後数年間は、未稼働の太陽光発電所の設置市場が残っているため、産業用の市場がまだ大きい状況が続きますが、その後は住宅用が主軸となってくると予想しています。

 産業用は、日本の場合、土地に限りがあるために、設置市場の拡大にはどうしても限界があるからです。

 一方、住宅市場では、日本企業の多くが、太陽光発電に蓄電池や電気自動車(EVなどをエネルギー管理システム(EMS)で最適制御するスマートな住宅の提案に取り組んでいます。期待できる市場で、ジンコソーラーでも注目しています。

――今後、世界で重点的に拡販していくのは、どのような地域でしょうか。

 中国や米国といった既存の大きな市場に加えて、急速に拡大している地域や市場です。中南米、中東・北アフリカ、オーストラリア、ドイツ、トルコ、英国、スペインなどです。

 例えば、オーストラリアは、政策によって大きく市場が拡大しようとしています。

――発電事業を手掛けているジンコパワー(Jinko Power)の状況を教えてください。

 最近の太陽光発電プロジェクトの開発や参画は、メキシコにおける出力約750MWなど、ほぼ数百MWから1GWの規模が多くなっています。

 中国では、連系済み案件が合計出力約3GW、開発中(パイプライン)が約5GWとなっています。中国以外の世界各国では、連系済みが約1.5GW、開発中が約4GWです。