スパークス・グループはメガソーラー(大規模太陽光発電所)主体に再生可能エネルギーを25カ所で約350MW開発し、総事業費約2000億円のファンドを運営している。東京都の官民連携再エネファンドの運営事業者にも選定されるなど、ファンドスキームでのメガソーラー建設・運営をリードし、この分野で最大規模の実績を持つ。阿部修平社長に今後の事業戦略などに関して聞いた。

ファンドを通じで資本が循環

――スパークス・グループは、ファンドなどの投資運営会社でありながら、メガソーラーのデベロッパーとして、固定価格買取制度(FIT)開始の初期から、特別高圧送電線に連系する大型案件などを次々と開発してきました。

阿部 FITスタートと同時にメガソーラー開発に乗り出しました。その背景には、もともと再生可能エネルギー事業に土地勘があったこと、そしてFITにファンドを組み合わせることは、インフラ構築の手法として優れていると、以前から考えていたからです。

 実は8年ほど前に「スマートグリッドファンド」を組成して、産油国など海外向けに投資を募ったことがあり、その際、スマートグリッドに関連する国内の企業を調べました。そのなかに風力発電の開発・運営会社もありました。

 こうした事業内容が評価されたのか、民主党政権が設置したエネルギー環境会議のメンバーになり、再エネ政策などに関して議論しました。同会議の場で、固定価格買取制度(FIT)を導入し、ファンドによって広く一般国民が再エネに投資できるスキームが実現できれば、理想的ではないか、と提案したこともありました。

 FITが始まると同時に、再エネ開発に乗り出し、ファンドを組成して、一般に投資を募り始めたのは、こうした持論を実践したかったからです。