工場では、シリコンのインゴットから、ウェーハ、セル、パネルの組み立てまで一貫で製造している(図12)。

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図12●工場内の様子
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図12●工場内の様子
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図12●工場内の様子
上はインゴット、左下はジャンクションボックスの取り付け、右下はパネルの検査工程(出所:トリナ・ソーラー)

 ここでは、「単に最新鋭の製造装置を並べるのではなく、古い装置やプロセスをうまく使いながら量産性と信頼性を維持していることが特徴の一つ」としている。

 例えば、セルの生産工程の後、完成したセルを丹念に検査する工程を重視している(図13)。

図13●セルの検査工程
図13●セルの検査工程
パネル工程の歩留まり向上に寄与(出所:トリナ・ソーラー)
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 他の中国の大手パネルメーカーの中には、こうした検査工程を設けていない場合すらあるという。不良品や基準に達していないセルは、この検査で除外し、パネルの組み立て工程に送らない。結果的に、パネルの歩留まりが向上するという。もし、パネル工程後にセルの不良が発覚した場合、パネル全体が廃棄の対象となってしまう。

 パネル組み立て工程のうち、はんだでセル間を接続する工程は、人手にこだわり続けている。多くのメーカーでは、装置による自動化を進めている(図14)。

図14●人手にこだわる工程も
図14●人手にこだわる工程も
セル間をはんだで接続する工程(出所:トリナ・ソーラー)
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 日本では、太陽光パネルの不具合に関し、「中国製パネルのはんだ不良」を問題視する例が目立つ。

 品質が十分でないはんだを採用したり、はんだでセル間を接続する工程の品質が十分でないという理由で、発電を開始してから数年間のうちに、はんだがセルから浮き上がったり、断線してしまうことを指す。この不具合の頻度は、メーカーによって大きく違うと日本の発電事業者やEPC事業者の多くが指摘する。

 トリナ・ソーラーが人手によるはんだ工程にこだわっているのは、この工程の品質向上には、現時点では人手がベストと考えているためとする。

 こうした工夫もあって、高い歩留まりを実現しているとする。見学時には、製造状況を示すディスプレイに98.90%と表示されていた。トリナ・ソーラーは、製造工程については、撮影を認めなかったが、この工場内の製造状況を示す表示の撮影は可能とした(図15)。

図15●良品率は98.90%
図15●良品率は98.90%
見学時の製造ラインの状況(出所:日経BP)
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