太陽光の認定量は「ミックス」超える

太陽光の認定量は、最新の公表値(2018年3月末)では、約71GWになっていますが、最終的にはどの程度になりそうですか。

山崎 最新公表値の71GWは、2017年3月までに失効した案件は差し引いてあります。ただ、先に説明したように経過措置分の失効案件については現在、集計中です。

 太陽光の経過措置分は4~5GW程度なので、その中に失効分が含まれています(編集部注:インタビュー後に開催された8月29日の経済産業省主催の審議会で、経過措置案件の失効分として、2MW以上の太陽光について1.26GWと公表)。調達価格等算定委員会の再開する今秋までには、最終的に確定させたいと思っています(図1)。

図1●太陽光発電の認定量とエネルギーミックスの目標値
図1●太陽光発電の認定量とエネルギーミックスの目標値
注:改正FIT法による2017年3月末までの失効分を反映済み。改正FIT法による2017年4月以降の失効分については、2MW以上の45件(約1.26GW)を確認している。その他の失効分は、現在調査中で、2018年9月頃をめどに確認できる見込み(出所:経済産業省)
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仮に経過措置分の半分が失効したとしても、太陽光の認定量は、60GW台の後半になり、エネルギーミックスの目標値(64GW)を上回ります。

山崎 確かに認定量だけを見ると、エネルギーミックスの目標値に達する可能性が高いと思います。しかし、稼働したのはそのうち約42GWにすぎません。実に約30GWという膨大な案件が未稼働なのです。今後、この未稼分が稼働まで行き着くのか、楽観できません。

 私が新エネルギー課に赴任した2年ほど前と比べても、ここに来て太陽光発電に対する風当たりはかなり強まっています。

経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー課の山崎琢矢課長
経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー課の山崎琢矢課長
(撮影:清水盟貴)

 強風や大雨による損壊など安全面の問題から、十分な点検・保守を行わずに放置したり、域外の大企業ばかりが利益を上げたりして地域還元が疎かとの批判など、強いアゲンストが吹いています。特に未稼働の多い大型案件は、地元との調整が不可欠です。なかには最終的に着工を断念せざるを得ない案件が増える可能性もあります。

 しかし、日本では太陽光でかなりの設置量を見込まないと、再エネ比率は高まりません。その必要性に関して、理解を求めていくことが重要です。