21円/kWhでも8%の利回りを確保

鈴木 もちろん市場が半減すれば、退場するプレイヤーは続出します。低コストの売電モデルに対応できない機器メーカー、インテグレーター、施工業者などは淘汰されます。逆に言えば、コスト削減の技術力、提案力のある企業にはチャンスでもあります。

 実際、エクソルでは、発電所設計の最適化、EPC(設計・調達・施工)やO&M(運営・保守)コストの削減などによって、買取価格21円/kWhでも8%程度の利回りを確保して事業化できるめどを付けています。

――最終的には、買取価格は、どの程度まで下がると見ていますか。

鈴木 太陽光発電の自立的な成長を前提にすれば、21円/kWhの次は、17円/kWh、そして15円/kWhを目指すことになるでしょう。そして、ここまで下がってくれば、FITは役割を終え、自家消費や需要家との相対取引によるPPA(電力購入契約)に移行することになります。

 すでに政府の補助金を活用して、自家消費型の太陽光を設置する動きが出てきています。買取価格が低下するに従い、発電事業者は、FITを使って売電するのか、PPAを締結して独自に販売先を見つけるのか、自家消費するのか、選択肢が増えることになります。今の「FIT一本やり」に比べれば、太陽光の安定的な普及にはプラスです。

――需要設備に隣接していない野立ての太陽光発電事業では、自家消費という選択肢はありません。17円/kWh、15円/kWhという買取価格で、事業性を確保できるでしょうか。

鈴木 いまの時点では厳しいかもしれません。ただ、太陽光パネルなどのシステム価格は今後も大幅に下がっていくはずです。高コストが指摘される土木工事に関しても、大掛かりな造成を必要としない工法などが工夫されるはずです。実際、エクソルでは、こうした点に強みがあり、今後、提案していくつもりです。