設備認定の“真水”は56GW!?

――FIT法改正が来年4月に施行され、電力会社と接続契約を締結していない案件は、認定が取り消されます。どの程度が、“真水”として残ると見ていますか?

鈴木 経産省の公表している太陽光の設備認定の容量は、このところ約80GWで横ばいになっています。これを見ていると、太陽光の新規の認定は増えていないように見えますが、実際には、認定の取消分と新規分が相殺されて、横ばいになっています。累計の認定量は100GW近くまで達し、約20GWが取り消されたことで、約80GWになっています。

エクソル・鈴木伸一社長(前・JPEA事務局長)
エクソル・鈴木伸一社長(前・JPEA事務局長)

 つまり、経産省の聴聞や報告徴収によって、実現性の乏しい案件はすでに相当量が取り消されています。来年4月にはこれに加え、報告徴収の対象にならなかった小規模な案件なども取り消されます。我々の試算では、56GW程度の認定が残ると見ています。

 すでに35GW程度が導入済みなので、“真水”の56GWのうち、今後、約20GWが数年内に建設されることになります。2017年までは、10GW程度の高水準が続くとみているのは、こうした真水分の建設が見込めるからです。

――FIT初期の高い買取価格の案件が消化された後、太陽光市場は、どこまで縮小すると見ていますか。

鈴木 2016年度以降の20円台/kWhの買取価格の下でも、一定量の新規認定があると見ています。2017年度は、2016年度の24円/kWhから、もう一段、引き下げられ、産業用太陽光は21円/kWhと予想しています。

 ここまで下がったとしても、コスト削減力のある企業によって、一定規模の新規案件は継続的に開発され、年間に住宅用で1GW、産業用で3~4GW程度、合計で年間4~5GWが新規に導入され続けると見ています。

 FIT後のピーク需要に比べると導入規模は半減しますが、それでも年間1兆円程度の市場となり、FIT前に比べれば、市場規模は3~4倍になります。