FIT後は11円/kWhでの売電モデルに

――2009年に始まった余剰買取制度の終期が2019年に到来するため、いわゆる「FIT後(買取期間終了後)」を巡る太陽光のあり方が、住宅用から動き出します。

鈴木 FITの買取期間終了後には、買取価格11円/kWhを目安にした売電モデルがスタートすると見ています。11円/kWhが目安になるのは、太陽光を長期安定稼働させるうえで、ある程度の事業性確保が不可欠だからです。

 経産省は、「PV100年構想」を掲げ、太陽光を基幹電源の1つとして定着させることを目指しています。そのためにはFIT後に太陽光を止めてしまう事業者が続出しては困ります。買取価格があまりにも安いと自家消費するしか、経済性が成り立ちません。しかし、多くのメガソーラーは需要設備を持ちませんし、住宅など屋根上太陽光にしても、余剰分は売電することになります。

 買取価格11円/kWhという数字は、最終需要家の電気料金を考えれば、託送料を上乗せして、なんとか事業性を持つ水準になります。分離後の一般送配電事業者に11円/kWhで売電できる仕組みを作っておけば、FIT後もスムーズに移行できます。

 もちろんアグリゲーターなどほかの民間事業者が、11円/kWhにさらに上乗せして買い取るビジネスも出てくるでしょう。いまの電気料金の価格であれば、12~13円/kWh程度で買い取っても十分に事業性はあります。

――政府は、ベストミックス(2030年の望ましい電源構成)のなかで、太陽光の割合を「64GW・7%」と決めました。実際は、どの程度まで増えると見ていますか。

鈴木 改正FIT法の施行で、真水分が約56GW残るとして、2030年の64GWまで、あと20GW程度です。仮に毎年4GW導入されれば、5年で達成できることになります。2030年までにはまだ10年以上あるので、このペースでいけば、50GW以上、上乗せされ、合計では110GWを超える可能性もあります。

 JPEAでは、もともと100GWを目標に掲げています。ベストミックスが64GWなので、「100GW」というと、過大な印象を受ける人が多いのですが、毎年、設置できる現実的な容量を積み上げていけば、それほど難しい容量ではありません。