4000億円で560MWの洋上風力を建設

――ここにきてバイオマス発電の認定が急増していますが、レノバはすでに地元企業との協働で秋田市に20MWのバイオマス発電所を稼働させています。

木南 メガソーラー開発では、「半歩」早く動いたことが成果につながりました。この成功体験から、他の再エネ開発にも早めに取り組んできました。その1つが、秋田市のバイオマス発電所です。

 いまやバイオマス発電に多くの企業が参入していますが、稼働している発電所を持っている企業は多くありません。こうした実績が新規開発でも大きな強みになっています。

 洋上風力もこうしたスタンスで早くから独自に調べてきました。秋田県由利本荘市の沖合に国内最大となる560MWの着床式洋上風力プロジェクトを進めているのはその成果です。沿岸から水深10~30mの海域を想定しています。2021~25年に建設し、2026年度に運転を開始する予定で、総事業費は約4000億円に達します(図3)。

図3●秋田県由利本荘市沖での洋上風力発電事業の計画概要
図3●秋田県由利本荘市沖での洋上風力発電事業の計画概要
(出所:レノバ)
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――日本の沿岸は、洋上風力に向いた遠浅の海域が少なく、大規模に開発するなら、浮体式洋上が中心になるため、建設コストがかかるとの見方が大勢でした。

木南 確かに、施工や保守の難しさから、「日本では洋上風力は難しい」というのが通説になっていました。感覚的にも日本の海はすぐに深くなるという印象があります。しかし、そうした一般論にとらわれず、実際に調査してみると、着床式の風車を建設できる、水深10~30m程度で風況の良い海域がかなりあることが、わかってきました。

 少なくとも着床式で4~5GW程度の開発ポテンシャルはあります。国が主体となって調査し、開発可能な海域をゾーニングしていけば、さらに開発余地は大きくなります。