2019年に1GWを目指す
――EPC事業での実績と今後の目標を教えてください。
稲田 2016年9月現在、完工済みの太陽光発電所は103案件で約400MWになります。2017年3月までに約500MWに達する予定です。これを2019年までに1GWまで伸ばすのが目標です。EPCを手掛ける事業者は多いのですが、シャープの特徴は、特別高圧送電線に連系する大型案件が多いことです。2016年9月現在、12の特高案件が完工しており、最大のものは、北海道の苫東に昨年12月に完成した45.6MWになります(図1)。
――EPC事業では、シャープ製の太陽光パネルを採用することが条件になりますか。
稲田 固定価格買取制度(FIT)がスタートした当初、シャープ製のパネルを使いたい顧客に対し、EPCサービスも請け負うという流れでした。しかし、2015年からシャープ製以外のパネルを使う案件でも、積極的にEPCを請け負う方針に換えました。
シャープ製パネルの国内シェアは15~20%です。FITの設備認定の仕組み上、パネルを変更すると買取価格が維持できないため、事実上、パネルを変更できません。EPCの対象を自社製パネルだけに限定していると、8割の市場を逃すことになります。
そこで、中国メーカー製や国内の他メーカー製でも、設備認定を取得した際のパネルを使ってEPCを請け負っています。2016年下期以降、シャープ製以外の他社パネルの案件によるEPC事業の売上比率は、約4割まで高まっています。