SunEdison日本法人の案件を引き継ぐ

BCPGジャパンのサイアムチャイ社長
BCPGジャパンのサイアムチャイ社長
(出所:日経BP)

――BCPG社の太陽光発電の実績を教えてください。

サイアムチャイ社長 BCPG社は、Bangchak Petroleum社の再エネ事業を分社して設立されました。2015年12月に設立、2016年9月にはタイ証券取引所に上場しました。この上場によって、Bangchak Petroleum社グループの出資比率は約70%となり、約30%は市場で売却しています。

 タイにおける太陽光発電所は、稼働中の案件の合計出力で約118MWとなっています。太陽光パネルの設置容量では、約170MWです。

 

 このほか、開発中・施工中の案件が合計出力30MW程度となっています。

 第1段階(2011~2012年)の案件として、アユタヤに連系ベースで出力38MW、第2段階(2012~2013年)では、チャイヤプームとアユタヤで合計出力32MW、第3段階(2013~2014年)として、ブリーラム、ナコンラチャシマー、チャイヤプーム、プラーチンブリーで合計出力48MWが稼働済みです。

 日本では、稼働中・施工中・開発中を合わせて、合計出力150MW以上の太陽光発電所を手がけています。

 稼働済みの太陽光発電所は、5カ所・合計出力約20MWです。太陽光パネルの出力ベースでは、約26MWとなります。このうち4カ所は、SunEdison社からBCPG社に譲渡された、2016年2月以前に売電を開始していた発電所です。

 売電開始順に、鹿児島県湧水町の出力約0.86MW(2014年8月稼働)、熊本県阿蘇郡高森町の1.2MW(2015年2月稼働)、宮崎県小林市の出力約1.1MW(2015年2月稼働)鹿児島県垂水市の出力約9.7MW(2015年8月稼働)、そして、稼働中の発電所で最大となる、秋田県にかほ市の出力約13.2MW(2016年7月稼働)となっています。

 このほか、施工中の案件として、岡山県勝田郡奈義町の出力約14.1MW(2016年12月稼働)があります。

 2017年に着工が決定している案件は、福島県矢吹町の出力約28MW、長野県駒ヶ根市の出力約32MWの2カ所です。

 島根県邑南町にも、出力約48MWのメガソーラーを開発する計画ですが、こちらは着工に向けた準備中となっています。これらはすべて、SunEdison社の日本法人が手がけていた案件を引き継いだものです。

 また、SunEdison社の日本法人を買収する前に、BCPG社が直接、買収した案件も1カ所あります。特定目的会社(SPC)を買収し、現在、開発中です。

 BCPG社全体で、今後5年間程度をめどに、合計出力約1GWの太陽光発電所を開発する目標を持っています。このうち約半分となる、350~500MWを日本で開発することになりそうです。

 今後、日本では自社で発電所を開発するとともに、案件を買収していきます。買収する案件として、稼働済みの発電所も視野に入れています。