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 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2017年1月11日と25日の総会で、2018年度診療報酬改定に向けて入院医療と在宅医療の評価のあり方について議論した。入院医療では、現状の課題として(1)高齢化が進み認知症などのケアのニーズが高まる一方、医療と介護の支え手の減少が見込まれる、(2)入院患者数、入院受療率、平均在院日数は減少傾向だが、1日当たり入院医療費は増加傾向にある─ことなどが示された。

 これを踏まえ、支払い側委員からは「限られた医療資源を有効活用するため、病床の機能分化や連携が進むよう診療報酬で評価することが必要だろう」との意見が出た。一方で診療側委員は、「機能分化は必要だが、急性期を脱したらすぐ病棟を移るのがよいのかは患者目線で考える必要もある」との見解を示した。

 厚労省の資料では、2016年10月時点の一般病棟7対1入院基本料の届け出病床数は同年4月から4000床減り36万2000床となった。療養病棟に関しては2015年までのデータを見ると、届け出病床数は横ばいだが、療養病棟入院基本料1の届け出が増えて2015年時点で70%近くに上った。なお療養病棟入院基本料2を算定する医療療養病棟については、5対1(診療報酬上は25対1)の看護配置を認める経過措置が2018年3月末で終了する。中医協は今後その対応を議論する予定だが、診療側委員からは「介護療養病床と同じ6年の経過措置を設けるべき」との意見が出た。

 在宅医療では、(1)看取りや在宅医療を含む療養のニーズが多様化している、(2)在宅医療を受けている患者の状態や要介護度が多様で、医療の提供密度も異なる─といったことが課題として示された。診療側委員からは「都市部と地方では在宅医療の提供体制に差がある」との指摘があり、地域差を考慮したきめ細かい評価により、地域間格差の是正を求める声が上がった。