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「介護には介護施設への配食といった食の分野で関わっていく」と語るワタミ代表取締役社長の清水邦晃氏
「介護には介護施設への配食といった食の分野で関わっていく」と語るワタミ代表取締役社長の清水邦晃氏

 「『ワタミの介護』の社長を長年務めてきた身としては、断腸の思いで介護事業の売却を決断した」。外食大手のワタミ(東京都大田区)代表取締役社長の清水邦晃氏は2015年11月11日、2016年3月期中間決算発表の席上でこう述べた。

 ワタミの介護(同)は2015年12月1日付で、保険大手の損保ジャパン日本興亜ホールディングス(東京都新宿区)に売却。譲渡価額は210億円、譲渡益は154億円程度を見込む。譲渡益に加えて、ワタミの介護の保有資産や負債が連結対象から除かれるため、ワタミ本体の自己資本比率は6.2%から30%台に回復し、財務状況の悪化による信用力低下や債務超過などの経営危機は当面回避できる見通しだ。

 ワタミは介護事業からは撤退するが、新たに介護施設など向けの配食事業に乗り出す。これまでワタミの施設は食事を強みとし、外部への食事提供は行ってこなかったが、新たに介護施設など向けに食事や食材を届けるもの。2015年度中に事業モデルを確立し、2016年度から展開したい考えだ。

 一方、損保ジャパンは買収が完了した12月1日付で、ワタミの介護の商号を「SOMPOケアネクスト」に変更すると発表した。ただし、「レストヴィラ」のブランド名は継続する。また同社は11月6日付で介護事業部を設立し、これまで買収してきた介護施設などを統括する方針を打ち出している。