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今年中に法案成立へ

 倫理指針はガイドラインであり、現時点では法的拘束力はない。だが、指針を法制化する「臨床研究の実施の適正化等に関する施策の推進に関する法律案」が国会に提出されており、今年中には法制化される見通しだという。

 企業が研究主体となれるのは治験だけであり、治験以外の臨床研究は医師が主導とならなければならない。だが、これまで実態として企業が主体となっている臨床研究が多かった。これについても不適切であるとして、厚生労働省の通知、関連団体、日本臨床試験学会のガイドラインが「医師が研究の計画を立案する」「病院と企業の間では共同研究契約を締結する」「企業の営利部門が契約の主体となることは避ける」「研究費用は奨学寄付金ではなく、研究契約にもとづいて明確化する」「データの統計・解析には企業が関わらない」などを求めている。

 これらのガイドラインに反して企業が関与した論文は、薬事申請の基本データとして扱ってもらえないおそれがある。例えば、企業研究者が大学に入学して学位取得のために作成した論文は、PMDAの承認審査において「社員が論文の著者に入っていますから、参考データにしか使えないと言われてしまう」(越後氏)という。