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 「我々は製薬会社だが、治療という概念を広く捉えたい。薬にこだわる必要はなく、薬以外の方法で治せるならそれでいい」――。

 田辺三菱製薬は、ヘルスケア分野のスタートアップ企業を支援するアクセラレータープログラム「田辺三菱製薬 Accelerator 2018」を立ち上げた。従来の製薬ビジネスにはなかった技術や事業との組み合わせにより、新たな価値創造を目指す。開催趣旨や募集内容を説明する事前セミナーを、2018年2月26日に東京都内で開催した。

事前セミナーの様子
事前セミナーの様子
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 田辺三菱製薬は三菱ケミカルホールディングス傘下の製薬会社で、創業は1678年。世界で2番目に長い歴史を持つ製薬会社という。リウマチや糖尿病、脳梗塞向けなどの医療用医薬品を主力とし、4000億円規模の年間売上高の99%を医療用医薬品が占める。

 同社は従来の枠にとらわれない新しいビジネス創出が課題と見て、2017年4月に「フューチャーデザイン部」を設立した。Beyond the PillやAround the Pillと呼ばれる、医薬品提供にとどまらないサービスやソリューションを模索することがその狙いの一つだ。

「ヘルスケアの未来を創る」

 アクセラレータープログラムもこうした取り組みの一環で、キャッチフレーズは「ヘルスケアの未来を創る」。アクセラレータープログラムの実施経験が豊富な01booster(ゼロワンブースター)が運営に協力する。

 「製薬会社は、やや視野が狭い部分がある。特定の疾患の治療にフォーカスしたり、薬の定義にとらわれたりしがちで、周辺の課題や困りごとが十分には分かっていない。自社だけでは新しいアイデアは生まれない」。今回のプログラムを担当する田辺三菱製薬 事業推進部 戦略グループ主幹の川名大介氏はこう話す。スタートアップの支援を通じ、これまで製薬会社の視野には入っていなかった技術や事業を取り込むことで、新たなビジネス創出につなげる考えだ。

 医療・ヘルスケアの課題解決につながるアイデアを幅広く募る考えで、AI(人工知能)やロボティクス、IoT、シェアリングエコノミーといった新しい技術やビジネスモデル、他業界との連携による解決策のほか、ITが絡まない手法も歓迎する。応募者の事業ステージは問わないものの、選ばれた場合には法人設立などのフルコミットメントを求めるという。選抜のうえ5~15社を支援する考えで、「Demo Day」で成果を披露することを目標に数カ月間にわたり開発を支援する。

 既に募集を開始しており、応募の早期期限を2018年3月末、最終期限を同年4月末に定めた。書類審査と面接審査を経て、2018年6月12日に最終選考(ピッチコンテスト)を開催する。