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 放射線を使い、ナイフのような切れ味でがんを治す――。脳内の悪性腫瘍を“切らずに治す”手法として知られるガンマナイフに、技術的転換点が訪れた。頭部を固定するフレームが不要となり、X線による放射線治療と同様の、マスク固定で治療できるようになったのだ。業界唯一のガンマナイフメーカーであるスウェーデンElekta社が2016年5月、フレームレスで治療できる新装置「Icon(アイコン)」の日本での製造販売承認を取得した。2016年内に国内医療機関への導入が始まる予定だ。

日本での販売が始まるガンマナイフ「Icon」(出所:エレクタ)
日本での販売が始まるガンマナイフ「Icon」(出所:エレクタ)
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 Iconでは、フレームを頭蓋骨にピンで固定する必要がなくなるため、患者の負担が減る。加えて、従来の1回照射では治療しにくかった症例に対しても、複数回の照射(分割照射)で対応できるようになる。X線CT画像を用いた治療計画の補正や、治療中の体動監視による照射精度維持などの仕組みも導入。X線治療装置に近い感覚で使えるようになることで「これまでは脳外科のツールと認識されてきたガンマナイフを、放射線科で使ってもらえるようになる」(エレクタ ニューロサイエンス事業本部 マーケティング&オペレーション部 プロダクトマネージャーの村上雅和氏)。