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従業員の視点に立つ

 「高齢者住宅フェア2016in東京」(2016年7月27~28日、東京ビッグサイト)の併設セミナーに登壇した出井氏は、ソニー・ライフケアが取り組んだ“価値観の共有”を重視した採用活動について語った。介護業界の志望者には「報酬ドリブンな仕事を求めるマインドセットはない」(同氏)。どのような価値を、顧客(居住者)や職員に提供しようとしているのか。その姿勢こそが吸引力になるという。

 提供する介護の“質”にこだわるソニー・ライフケアがそれに劣らず重視するのが、職員が働く環境の質。業務オペレーションや居室設計を「従業員視点でもとらえる」(出井氏)発想だ。例えば、介護現場でのロボット活用に対する考え方に、その一端が垣間見える。

 出井氏がロボット活用の“お手本”に挙げたのが、石川県の温泉旅館「加賀屋」。料理自動搬送システムを導入することで客室係の負荷を軽減し、接客に集中できる環境を整えた。介護でのロボット活用を考える上ではこのように「効率化によってできた時間を、いかに人と人の触れあいの時間に回せるかが大切。“客との接点”を効率化すべきではない」(同氏)。