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24時間対応の強化型在宅療養支援診療所10施設で、市内在宅医の夜間・休日のオンコール・臨時往診をバックアップする体制を築いている八王子市医師会。その在宅医療支援のために構築・運用しているのが、ICTを活用した多職種連携支援ネットワーク「まごころネット」だ。医療関係データベースの構築および提供を行うウェルネスと共同開発したまごころネットは、シンプルな操作性を基本とし、現場で必要とする機能から順次実装していく、成長し続けるシステムである。

八王子市医師会会長の佐々木容三氏 (写真:皆木優子)
八王子市医師会会長の佐々木容三氏 (写真:皆木優子)
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 八王子市医師会が所属する東京都の南多摩二次保険医療圏は、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、毎日約1万5000人の在宅医療需要が発生すると予測されている。2014年度末現在、65歳以上人口約13万2000人に対して、要介護認定者は約1万6500人。そのうち約5000人が要介護度4および5の認定を受けており、介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどに入居している要医療患者を除く、約2000人が在宅医療を必要すると見られる。

 八王子市には現在、在宅療養支援診療所(在支診)の届出をしている診療所が32施設ある。しかし、その実態は全国の在支診が抱える課題と同様、24時間対応に応えられず、在宅医療が進まない現状があった。

医師会で24時間対応をバックアップ

 「2025年問題まで、あと10年。(地域包括ケアシステム確立の中で)在宅医療がキーポイントになる。八王子市医師会では、在宅医療の充実に向け、行政の協力の下で取り組みを強化している」。八王子市医師会会長の佐々木容三氏は、医師会が先導して在宅医療推進に取り組んでいることを強調する。

 2013年度末に医師会事業として在宅療養推進室を設置している同医師会。その3年ほど前から市内在宅診療医の輪番当直制度を開始した。

八王子市医師会理事の数井学氏(数井クリニック院長) (写真:皆木優子)
八王子市医師会理事の数井学氏(数井クリニック院長) (写真:皆木優子)
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 当時、在宅医療を積極的に展開する7施設で、連携した機能強化型在支診として届け出て、総勢10人の医師が24時間のオンコール、臨時往診に対応している。「八王子市の特徴は、その医師らが自施設の患者だけでなく、市内の医師会員の多くが在宅医療に取り組めるよう、当番制で夜間・休日の連絡対応、往診をサポートしている点だ」。八王子市医師会理事、数井クリニック院長 数井学氏は、市内の在宅診療医を支える体制を構築してきたことを説明する。

 こうした取り組みと同時に、医療・介護関係者の相互連携のための会議発足、24時間対応の訪問看護ステーションとの協力強化、歯科医師、薬剤師との連携を進めてきた。そして、東京都在宅療養推進基盤整備事業の補助金交付を機に、ICTを活用した多職種連携支援ネットワークとして構築したのが、ウェルネスと共同開発した「まごころネット」だ。