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60歳代から80歳代の男女6人を対象に実証

 実証実験は、友愛薬局 勝田台店(千葉県八千代市勝田台)で実施した。実運用に伴う手順が実行できるか、薬剤師・患者にどれぐらいの負担がかかるか、などの問題点を明らかにするのが目的だ。

薬剤師が患者にMEDLLECTの取扱い説明などをしている様子(患者はダミー)
薬剤師が患者にMEDLLECTの取扱い説明などをしている様子(患者はダミー)
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 MEDLLECTの運用の際は、投薬時にMEDLLECTタグにPTP包装シートをセットし、患者情報、処方情報の登録を行う必要がある。また、長期処方の患者は1シート分を服用した後、患者自ら包装シートを取り替えなければならない。主に、こうした点が実行できるかを中心に実験した。

 対象とした患者は、60歳代から80歳代の男女6人。飲み忘れても健康被害、病態に影響を与える可能性が低いビタミンE錠剤を対象とし、毎食後1日3回服用で、4週間処方の患者を選んで行った。1週間分服用のMEDLLECT用PTPシートに包装したものを使用したため、患者は3回にわたって自らシートをセットした。なお、実証実験に先立ち、患者への取扱い説明や機器操作ができるよう6人の薬剤師には事前のトレーニングを実施した。

友愛メディカル 執行役員で友愛薬局 勝田台店薬局長の小森かおり氏
友愛メディカル 執行役員で友愛薬局 勝田台店薬局長の小森かおり氏
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 実証の結果について、友愛薬局 執行役員 勝田台店薬局長の小森かおり氏は、取扱い・操作に関して良好な結果を得たと語る。「投薬時のパソコンによるMEDLLECTタグのデータ初期化、処方に基づくデータ入力、患者へのPTP包装シートのセット説明など、薬剤師の一連の作業プロセスに問題はなく、スムーズな実施ができた。患者側の運用にも、大きな問題はなかった。対象者の中には84歳の女性患者もいたが、自宅でのシートの取り替えの操作もなども問題なく実施できた」(小森氏)。

 今回の実証実験では、「患者が自らスマートフォンなどで服薬データをアップロードするのはハードルが高い」(小森氏)と判断し、薬剤師が患者宅に訪問してデータを取得することにした。なお、MEDLLECTタグはプロトタイプのため収録できるデータ容量が2週間分という制限があり、投薬から2週間後および4週間終了後に薬剤師がデータ取得のために訪問した。

 この点については、実際の運用時にももちろん認知症状のある患者などが自ら操作することは難しいことが想像される。ただし、「最近では高齢者でも活動量計や体重計と身近なモバイル端末を使って健康管理に熱心な人も増えており、将来的な実用性はあるのではないか」(玉井氏)と見る。