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服薬パターンの把握に有効、課題は…

FeliCa(NFC)対応機器にデータをアップロードできる
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 一方、前述の通り2週間ごとに実施した取得データからは、何か見えてきたのか。小森氏は、服薬パターンの把握が可能になると語る。「患者ごとに、夕食後の服用を忘れがちなどといった1日の服薬パターンが把握しやすいことが分かった。飲めなかった背景を聞いてみると、夕食時に飲酒の習慣があり食後に居眠りをして飲み忘れる、あるいは朝食後に飲み忘れて朝と昼分をまとめて服用するといった傾向がつかめた」(小森氏)。

 服薬バターンが分かることで、服薬指導のアプローチを変えることにもMEDLLECTは有効だと見る。「例えば、用法が厳格でない薬であれば、患者の生活パターンに合わせた服薬に変えるといった指導も可能になる」(小森氏)。

 玉井氏も、MEDLLECTの有用性は高いと語る。「今回は生活習慣病患者の服薬を想定してビタミン剤で実証実験を行ったが、服薬コンプライアンスが病態に重要な影響を与える抗結核薬などの感染症薬、抗がん剤などの変則処方の薬剤、あるいは治験薬の正確な服薬データ取得などにも使えるだろう」(玉井氏)。

FeliCa(NFC)対応スマートフォンで服薬データを取り出した様子
FeliCa(NFC)対応スマートフォンで服薬データを取り出した様子
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 一方、今回の実証実験を通しての課題として挙がったのは、PTP包装シートにセットしたMEDLLECTが大きく携行に適さない点。デイサービスに通っている高齢者も多く、薬を持ち歩きたいという患者も多いためだ。今後は、さらなる小型軽量化が求められそうだ。

 また、薬局で個々の患者の服薬履歴データを管理していくために、「今後は電子薬歴とのデータ連携が欠かせない」と玉井氏らは指摘した。

■変更履歴
記事初出時、2ページ目の「東葛薬学研究会」について、「医師を招いてのケーススタディー」とあったのは「医師・専門薬剤師・大学教授を招いてのケーススタディー」でした。同じく2ページ目第5段落の玉井氏の発言の冒頭を取材先の申し入れにより削除いたしました。お詫びして訂正します。記事は修正済みです。