PR

ときどき出る兆候を捉える

 家庭用心電計の最大のメリットは、患者が気になる症状を自覚した際にすぐに心電図を測定できることである。

 例えば、心電図で捉えられる不整脈の一つに心房細動がある。心房細動は、心房が小刻みに震えて心室が不規則に拍動し、全身にきちんと血液が行き届かない状態のことで、胸の痛みや動悸などの症状が生じる。血栓ができて脳梗塞を発症する恐れもある。

 心電図は、心臓から出てくる電気的な情報を捉えることができるため、「心房細動の兆候をモニタリングするには最も重要」とオムロン ヘルスケア 新規事業開発統轄本部 事業インキュベーション推進部 グループリーダー代理の吉田秀輝氏は指摘する。脈拍や血圧などは数値として表されているが、心臓の拍動の質までは分からないからだという。

(左)オムロン ヘルスケア 商品事業統轄部 循環器疾患商品事業部の足達大樹氏、(右)オムロン ヘルスケア 新規事業開発統轄本部 事業インキュベーション推進部 グループリーダー代理の吉田秀輝氏
(左)オムロン ヘルスケア 商品事業統轄部 循環器疾患商品事業部の足達大樹氏、(右)オムロン ヘルスケア 新規事業開発統轄本部 事業インキュベーション推進部 グループリーダー代理の吉田秀輝氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ただし、心房細動の兆候は、常に現れているとは限らない。医療機関で検査をしても、「症状が現れない場合もある」と吉田氏は指摘する。その場合、患者がいくら「動悸が気になる」と訴えても検査時の心電図から不整脈が読み取れなければ診断は難しい。

 そこで開発したのが、自宅で使える携帯型心電計だった。自覚症状が現れたときに、患者が自分で心電図を測定できるため、異常を正確に捉えられる可能性があるというわけだ。記録した波形を医師に見せれば診断に活用してもらうこともできる。

 患者にとっては、日ごろ感じている動悸や胸の痛みが疾患由来なのか気のせいなのかが気になるところ。不安を感じたときに心電図を測定し、医師に診てもらえることが「安心につながっている」と吉田氏は話す。