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治療が嫌だと泣いていた少女が…

AVEX&HIROTSU BIO EMPOWER 代表の保屋松靖人氏
AVEX&HIROTSU BIO EMPOWER 代表の保屋松靖人氏
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 N-NOSEの実用化に当たり、広津氏は国内のがん検査の受診率が低いことを課題視していたという。受診率を向上させるためには、「受けやすい検査として認知してもらうための活動をしなくてはいけない」と考えていたのだ。

 そこで、合同会社では、特に若年層に向けた啓発活動に取り組む。具体的には、エイベックス・マネジメントに所属するアーティストやタレントが、テレビ出演やライブ活動を通じてN-NOSEの技術やがんの早期発見の重要性を伝える活動をするという。海外では病院にアーティストやタレントが訪問することも珍しくないため、日本でもこうした文化を作っていきたい考えだ。

 保屋松氏がエンタテインメントの存在価値を強く実感したのは、子供が入院していたときのことだった。子供と同じ病棟にエイベックス・マネジメントに所属するアーティストのファンの少女がいた。アーティストからの応援メッセージを送ったところ、泣いていることの多かった少女が前向きに治療に取り組むようになったという。「エンタテインメントだからできることがあると強く感じた」と保屋松氏は振り返る。

 エイベックスとしても、新しい分野の開拓には前向きな姿勢である。音楽ビジネスが縮小し、音楽活動だけでアーティストがビジネスを継続することが難しくなってきているからだ。がんの検診率向上に向けた啓発活動に参加してもらうことで、「アーティストのブランディングや新規ファン獲得にもつながるのではないか」と保屋松氏は見る。

 将来的には、「小・中学校の健康診断にN-NOSEを組み込みたい」と保屋松氏は期待する。さらに、いずれは認知症など別の疾患の啓発活動にもエンタテインメントを活用していきたいとしている。

■変更履歴
記事初出時、「主催:Health 2.0社」とあったのは「主催:Health 2.0社、メドピア」でした。お詫びして訂正します。記事は修正済みです。