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 価格、サイズとも現行の1/10で、一般病院に設置できる重粒子線がん治療装置――。

 そんな革新的技術を実現するべく、国内の大手重電メーカー4社がタッグを組む。東芝、日立製作所、三菱電機、住友重機械工業と量子科学技術研究開発機構は2016年12月13日、次世代の重粒子線治療装置の開発で協力する旨の協定を結んだ。

12月13日の記者会見で
12月13日の記者会見で
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 10年をかけるこのプロジェクトでは、重粒子線治療装置に超伝導やレーザー加速などの先端技術を導入。一般病院に設置できる10m×20mサイズの「超小型」重粒子線治療装置を開発する。現行装置の1/10の大きさであり、建設コストも約1/10の数十億円に下げる狙いだ。

 現行の炭素イオンだけでなく、酸素イオンやヘリウムイオンなども照射する「マルチイオン照射技術」も導入。治療の生物学的効果を高める。現状では70~90%という局所制御率を、100%近くにまで高める狙いだ。

 まずは2022年をめどに、超伝導シンクロトロンやマルチイオン照射技術を導入した小型重粒子治療装置を開発。2026年には、超高出力レーザー光でイオンを発生・加速させるレーザー加速技術を用いた、超小型重粒子線治療装置の試作機を完成させる計画である。