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医師にLGBTQだとカミングアウトできますか?

 最後は、慶応義塾大学医学部の嶋本顕人氏がリーダーを務めるチーム「ACT(アクト)」。性的マイノリティー、いわゆるLGBTQを対象とする医療サービス「EVERY COLOR」について発表した。LGBTQの人々が、気兼ねなく医療を受けられるように支援するサービスである。

 約13人に1人がLGBTQとする報告もある中で、LGBTQであることを周囲に告白できず多くの人が苦しんでいると、嶋本氏は話す。「医療者に対して、LGBTQだとカミングアウトできるかどうかを尋ねた調査でも81.9%がノーと答えた」(同氏)。どの医療者であれば自分がLGBTQであることを快く受け入れてくれるかが分からず、医療から足が遠のきがちになるという。

チーム「ACT」
チーム「ACT」
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 EVERY COLORはこうした状況に応えるサービスだ。医師紹介やコミュニティーサイト、医療情報などのコンテンツを提供する。例えば医師紹介では、実際にその医師を受診したLGBTQの人のコメントなどを閲覧できるようにすることで、受診のハードルを下げる。オンラインでの診療や医療相談のプラットフォームとしても利用可能だ。

 同時に「LGBTQがどのような医療困難を抱えているかをデータ化する手段にもなる」(嶋本氏)。医療者や医療機関のLGBTQへの対応について、当事者に自らの経験を書き込んでもらうことで、受け入れ体制にどのような課題があるかを明らかにする。LGBTQだけでなく、薬物中毒や家庭内暴力などの事情によって、医療へのアクセスに困難を感じている人へのサービスにもなり得るとした。