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医療従事者の知見やネットワークが不可欠

藤原氏 我々が先日開催したイベントでは、ヘルスケアベンチャー専門のキャピタリストを5人呼んだ。3~4年前には5人も呼べる状況は考えられなかった。こうしたキャピタリストが出てきたというのは、投資しやすい状況が生まれていることの証左だ。もちろんヘルスケアベンチャー自体もどんどん増加している。

 質の面では、医療従事者が起業するベンチャーが目立ってきたのが大きな変化だ。実は、大きくなるベンチャー企業には“経営チームが優秀”という共通項がある。そして優秀なチームには、優秀な人材が集まってくる。医師や看護師が社長を務めたり、経営陣に入っていたりと、こうした傾向は最近、非常に強まってきている。医師が多く集まるイベントに出席すると、起業したいといった声も多く聞くようになってきた。

小谷 ベンチャー企業やヘルスケア産業を育成するため、政府として必要と感じていることは。

富原氏 第1は、医療従事者がこれまで培ってきた知見やネットワークが不可欠ということ。我々の課ではさまざまなサービスモデル実証の補助を手がけてきたが、検証の結果、地域の医療従事者、介護関係者と密接に連携して取り組んでいる企業が活躍していることが分かった。地域の中で自分たちの居場所を築き、既存のプロセスの効率化を図り、コスト抑制の提案などを行っている。我々としても、今後もさまざまなサービスに関して実証事業を応援したいと思っている。

 第2は、豊富なアイデアを事業に結びつけられるアクセラレーター人材がまだまだ必要だということ。そうした人材を育成していく目的で、今年度は名古屋商科大学と連動した。資金面では、REVIC(地域経済活性化支援機構)などと提携しながら資金がベンチャーに流れていくように、官民一体となって取り組んでいきたい。