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“日常診療の先”にいる何百万人を救えるか

 鈴木氏とともにパネリストを務めた慶応大学医学部教授の福田恵一氏は、再生医療ベンチャーのHeartseed(ハートシード)を立ち上げた自らの経験を踏まえ、ベンチャーへの期待を語った。医療者は臨床現場のニーズに通じていることから、起業やイノベーション創出の“扇のかなめ”になれると福田氏は指摘する。「医療者は日常診療の先にいる何万人、何百万人を救うという思いを持てなければダメ。最近の学生はそうした意識が高く、慶応はそれを先導する役割を担うべきだろう」。

シンポジウムの様子
シンポジウムの様子
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 医療者には現場のニーズが分かるという強みがある一方で、弱みもあると福田氏は話す。投資家や監査法人、証券会社といった、起業に欠かせないパートナーと会話する機会や能力が不足しがちなことだ。そうした能力を身につけるための教育プログラムを、大学が提供する必要性を訴えた。

 同じくパネリストで東京大学エッジキャピタルの郷治友孝氏はベンチャーキャピタルの立場から「ユニコーン(企業価値10億米ドル以上の未上場企業)はエレクトロニックコマースやSNS関連の企業が多く、『人類のため』を掲げるユニコーンはまだ少ない。日本からそうしたベンチャーを輩出したい」と話している。