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製造業の視点で幅広く考える

八海醸造 執行役員経営企画室長
湯澤 尚史 氏
地元企業である八海醸造の湯澤氏(出所:日経BP社)
地元企業である八海醸造の湯澤氏(出所:日経BP社)
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 南魚沼版CCRC構想の推進に向けて、高齢者の移住という枠組みだけでなく、私たちのような製造業に何ができるかという視点で幅広く考えている。

 基幹事業は日本酒「八海山」の製造・販売だ。高齢化や人口減少を背景にアルコール飲料以外の機能性・健康食品までラインアップを広げている。東京や大阪の営業所にはセミナールームを置き、「千年こうじや」という店舗を展開することで、魚沼という地域や発酵食品などに関する情報の発信にも努めている。

 店舗は都市生活者に気軽に魚沼という地域のことを知ってもらう入り口の位置付けだ。ここで魚沼に触れてもらって、次にセミナールームでもっと知りたいという欲求を満たしてもらう。やがては実際に来てもらう。それを、重要な営業活動と位置付けている。

 南魚沼に実際に来てもらったときに提供できるコンテンツの一つは、「魚沼の里」だ。約7万坪の敷地に多種多様な施設を展開している。ただ、もともとは製造の拠点で観光の拠点にする考えはないため、広告・宣伝活動はしていない。それでも、来場者はレジ通過ベースで年間約15万人にものぼる。

 南魚沼では地域と製品をともに体験してもらい、地域と当社を混然一体として記憶に留めてもらいたい。そう思う背景には、地域企業で装置産業という特性がある。地域を知ってもらうことが重要なブランディングになる。そこに、当社の経済活動のベースがある。

 消費者を都市から地方に呼び寄せる事業活動を通じて、幅広い世代に移住してもらえるような知的好奇心の提供と雇用の拡大を図りたい。それが結果的に、南魚沼ならではのCCRCの実現につながるのではないか。(談)

多様な業種で考えてアイデアを出す

日経BPクリーンテック研究所客員研究員
高野 一郎

 この研究会の主要な活動は、新規ビジネスの創出に向けた実証プロジェクトの企画・討議にある。多様な業種の人と考えたほうがいいアイデアが出るという発想だ。

 実証プロジェクトの企画には3つある。一つは、地域のイニシアティブに基づくものだ。グローバルITパーク構想はその一つと言える。もう一つは、参加企業のイニシアティブに基づくものだ。南魚沼で起きていることを活用して何かビジネスを考えられないかという視点で、「この指とまれ」とアイデアを出してもらう。

 3つめは、事務局のイニシアティブに基づくプロジェクト企画だ。参加企業の共通関心テーマを提案していく。共通関心テーマとしては、「IOT活用の健康増進・ストレスチェック、見守りビジネス」「セカンドライフ塾」の実証プロジェクトを考えている。

 地域のイニシアティブに基づく実証プロジェクトもアイデアが出始めている。具体的にどのようなアイデアになるか、次回の研究会に向けて整理していきたい。また参加企業の「この指とまれ」方式の実証プロジェクトに関しては、みなさんのアイデアをぜひ出して欲しい。ご提案をお待ちしている。

 研究会では今年3月までをアイデア出しのフェーズと位置付けている。その中で、実証プロジェクトのスキームを考え、踏み込んだ議論ができる場を提供していく。4月以降は、企画から推進のフェーズに移っていければと考えている。その段階での参加条件に関しては、別途提案していく予定だ。(談)

研究会では活発な質疑応答や意見交換が行われた(出所:日経BP社)
研究会では活発な質疑応答や意見交換が行われた(出所:日経BP社)
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