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妊娠・育児にも多様性を重視したサービスを

 このほかに1つの標準解へ収束させてしまっているものとして、桜田氏は育児を挙げた。“正しい育児”や“正しい妊娠生活”といった標準解のマニュアルのようなことが書かれている本が多々あるが、こういう本を読んで「心を痛める妊婦や母親は少なくない」(同氏)という。標準解からずれていることで、“私はダメなのかもしれない”と思ってしまうためだ。

 “正しい妊娠や育児ができないのは悪”と言ってしまうことは、「人を幸せにしないうえに、そもそも問題を解決するとは思えない」と桜田氏は話す。育児においても多様性を認めるサービスが必要というわけだ。

 多様性を考慮した妊娠・育児のサービスの一例として、ミルケアが開発中のサービスを桜田氏は紹介した。コンセプトは、妊娠してから生まれてくる子どもが2歳の誕生日を迎えるまでの“1000日間を楽しむ”ことだという。

 このサービスの開発において特徴的なのは、「まず利用者となる母親とつながることに重点を置いている点だ」と桜田氏は指摘する。ヘルスケアサービスは誰かがデザインするものではなく、ユーザーエンゲージメントがないとサービスそのものが動かないからだ。「センサーやAIを活用する前に、ユーザーとつながることが必要だ」と同氏は訴えた。