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 「人の役に立つ介護がしたくて就職したのに、本来の業務ではない事務作業に翻弄されている」――。

 多くの事務作業に忙殺される介護職員。その一つが記録の作成だ。提供したサービスの内容や利用者の状態・変化を記録として残すことは、利用者の状況説明やサービス提供状況についての説明責任を果たすためにも重要な業務である。また、記録の多くは、サービス提供実績を裏付けるために制度的に必要とされるものが多く、サービス内容が変わらなくてもサービス提供のたびにその都度記録することが求められる。こうしたサービス提供の記録は、介護保険法の中で事業所の運営に関する基準として定められている。

 こうした事務作業をICTの活用で効率化し、職員の働き方改革を促進することはできるのか。「テクノロジーが変える介護の未来」と題したトークイベント(2017年2月16日、主催:エス・エム・エス)において、介護現場でICTを活用している事業所責任者が議論した。登壇したのは、高齢者福祉および障害者福祉サービス事業などを手掛けるグレートフル 代表取締役の岩崎英治氏、世田谷デイハウス イデア北烏山マネージャーで、介護ラボしゅう代表の中浜崇之氏、エス・エム・エス 介護事業本部介護経営支援事業部の藤田和大氏である。

左からグレートフルの岩崎氏、モデレーターを務めたフリーアナウンサーの町亞星氏、介護ラボしゅうの中浜氏、SMSの藤田氏
左からグレートフルの岩崎氏、モデレーターを務めたフリーアナウンサーの町亞星氏、介護ラボしゅうの中浜氏、SMSの藤田氏
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 冒頭のコメントは、グレートフルの岩崎氏が語ったもの。同氏は、デイサービスの担当職員であれば利用者の帰宅後に、ショートステイでは利用者が就寝中の夜中にサービス提供書を作成するなど、事務作業が介護職員の大きな負担になっていると指摘する。また、送迎計画を作成する際の現地確認に地図をコピーして訪問したり、申し送りノートへ記入したりと、書類作成以外にもペーパーワークが非常に多いと語る。介護ラボしゅうの中浜氏も同様に、「意欲を持って介護職に就いたのに、雑多な事務作業の多さが離職の理由となるケースもある」と、介護現場の課題を指摘する。

「カイポケ」を導入

 こうした問題を解消しようと、岩崎氏と中浜氏がそれぞれ導入しているのが、エス・エム・エスの介護業務支援サービス「カイポケ」だ。カイポケは、「介護現場の業務効率化と経営支援の2つを実現するもの」(エス・エム・エスの藤田氏)。業務効率化は、具体的には介護保険請求業務にかかわる一連の事務作業の効率化である。利用者のケア予定を登録し、日々の業務の中でサービス実施内容やバイタル記録をiPadで入力。その記録が実績に連動し、毎月の請求業務に費やす労力を軽減する。「実際の介護業務以外の部分で、約1/3に業務時間を削減できたという声も多い」(藤田氏)。

 経営支援としては、勤怠管理や給与計算から、営業支援や職員採用の支援などさまざまなツールを提供している。「介護事業者の7割が個人事業主に近い形態で経営している。売上管理や経費管理、営業支援など経営全般をトータルで支援できる」(藤田氏)。