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病院移転時もBCPを保つ

 システム構築は、医療情報システムの開発・販売を手掛けるソフトウェア・サービスが担当した。Microsoft Azureを利用することで「サーバーを自前で準備する方法では数カ月を要するBCP(事業継続計画)対応を、2日間ほどで完了できた。自前のSE(システムエンジニア)で対応できたことも大きい」(村田氏)。この結果、電子カルテのデータをクラウドにリアルタイムでバックアップする体制が整った。

 2016年4月に熊本地震が発生した時、大分DMATの一員でもある村田氏はDMATとして出動した。「インターネット通信はその際も利用可能で、(災害時にも)通信ネットワークは早期に復旧できると実感した」(同氏)。今回のシステムでは、インターネット通信環境さえ確保できれば、遠隔地からバックアップデータに容易にアクセス可能だ。

 大分岡病院は、川の堤防沿いにあることが根本的なリスクであるとの考えから、移転を計画中。電子カルテデータの移行に当たっては、複数のサーバーが仮想的に1つに見えるMicrosoftの「AlwaysOn」の機能を利用する予定だ。旧病院建屋内のサーバーの稼働を止めることなく、新しい病院建屋内に、Microsoft AzureとVPNでつながる、同じサーバー環境を構築。移行が完全に終わった段階で、旧病院建屋内のサーバーの稼働を止める。この方法により「BCPを保ったまま移転できる」(村田氏)。