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マネタイズのポイントはどこに

 次に根岸氏は、医療関連事業を進める上での「成長戦略」や「マネタイズ」について聞いた。

根岸氏
根岸氏
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 坂野氏は医療ソフトウエアを作った場合を例に挙げ、保険収載などのために治験が必要な場合では実際の販売までに約5年、必要ない場合でも最短で2年半程度はかかることに触れた。つまり「その期間は売り上げがゼロである」ということを意味し、「それを踏まえた事業計画が成り立たないといけない」と忠告した。さらに、事業として見た場合に「保険収載が認められないと売り上げがまったく立たないことになる」と指摘、「この博打性を考えると、国として保護する仕組みが必要ではないか」という点を提言した。

 春日氏は、遠隔診療に関して「今後、保険点数が付くにこしたことはないし、それはシステムの信頼性にもつながる」としつつも、遠隔診療の本質的な価値は「コミュニケーション増加による診療の質の向上にある」と強調。また、これまでの経験から「遠隔診療は、現状ではユーザーニーズが高い。しかし、最終的には医療者側のニーズが高まるビジネスだと思う」と指摘した。

 髙尾氏は、マネタイズに関する今後のキーワードとして「健康」を挙げた。トレーニングジムでの運動やダイエットに数十万円を出す人がいることを例に挙げ、「そういったお金を今後、医療に持っていける新しい仕組みを作れば、上手く回せるのではないか」と提案。新しい医療機器だけを作るのではなく「新しいシステム自体を構築すれば成功する可能性も上がる」として、「ビジネスモデルを立てられるか。それがベンチャー企業の社長の手腕とアイデアだ」と力説した。

 矢作氏は、現在の医療の問題点として「病院の経営は無駄をやった方が儲かる」ことを指摘。「当然、国としてはその点を改善して合理化を進める方向に進むはず。そこにICTは威力を発揮するだろう」と語った。

矢作氏
矢作氏
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