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臨床医が“困りごと”をプレゼン

 ここ数年で、製販企業とものづくり企業のマッチングが全国で行われるようになり、医工連携の「出口部分ができてきた」と柏野氏は語る。そして2016年に入って、その出口と「臨床ニーズという“入口”がつながり始めた。臨床現場→製販企業→ものづくり企業という、製販ドリブンモデルの本来の形がいよいよできつつある」(同氏)。

 一例として、東京都が2015年に立ち上げ、柏野氏がプロジェクトマネジャーを務める「東京都医工連携HUB機構」によるクラスター研究会の取り組みを紹介した。これは医療機関とタッグを組んで開催するマッチングイベントで、臨床現場のニーズを製品開発につなげることがその狙い。医療機器開発のヒントとなる「“困りごと”を医師がプレゼンする」(同氏)場だ。2016年6月に東京慈恵会医科大学で開催したクラスター研究会では、約50件の“困りごと”がさまざまな診療科から発表されたという。

 日本には「世界最高水準の臨床ニーズが全国に存在する」と柏野氏は話す。こうした臨床ニーズが「医工連携に本格的に巻き込まれ始めた。これが最近の最も重要な動きだ」(同氏)。