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――幅広い企業と連携を進めていますが、製品を作るよりもソリューションに注力する方針でしょうか。

 日本で製造することは考えていません。ただし、日本企業に製造してもらうといった、ものづくりの連携は考えています。近い将来出てくるのかなと思います。

 実は日本発のアイデアはソフトウエアなどでもあるのです。日本の先生方のアイデアがグローバルの機器に入っているのです。ソフトウエアやアプリケーションはもちろん、ハードウエアの設計や病院の設計思想など、日本発でできることはたくさんあります。ハードやソフトに限らず、日本の良い部分を取り入れて、グローバルに展開していきたいです。

――ヘルステックの世界では2019年にどのような動きがあるでしょうか。

 デジタル化がさらに加速することは間違いないでしょう。医療の分野は「遅い」という印象があるかもしれませんが、大きな環境変化が起こっています。例えば2020年の東京五輪の開催が近づき、訪日外国人が増えていきます。グローバルな視点が日本の医療にも注がれるでしょう。それをきっかけに、日本の良い部分を生かしながら海外の良い部分を取り入れていく、あるいは日本の弱い部分をどのように強くしていくのかといった動きが出てくると思います。

記者会見の様子
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記者会見の様子

 このほかに、ウエアラブル端末のような新しい端末が登場したり、見守りセンサーなどが進化したりするでしょう。患者のモチベーションを高めるために情報の開示が進むかもしれません。こうした変化の先にある医療の新しいステージを前提としたソリューションやサービスなどが登場したりするのが2019年です。2020年にはそれがさらに進み、2021年以降は病院がコミュニティーと連携するモデルが現れます。こうしたトレンドが2019年に徐々に見えてくるでしょう。

――ヘルステックを担う人材の確保に課題はあるでしょうか。

 フィリップスはヘルスケアを専門とする人材を多く有していますが、ITやコンサルティングなどの出身の多彩な人材がいるのも特長です。私もIT出身です。今後はデータを分析するデータサイエンティストなどの人材も必要になるでしょう。いろいろな専門性を持った人材を確保する必要があります。世の中は人材不足ですが、人材の育成も我々のミッションの一つです。大学との連携やインターンシップの受け入れなどを進めており、会社に入った後だけでなく、入る前も含めた人材育成を強化して貢献していきます。