両面ガラスのパネルでソーラーシェアリング

――農業向けでは、兵庫県養父市でのソーラーシェアリングに両面ガラス品が採用されたと聞いています。その概要を教えてください。

 養父市は農業特区のため、税制面などから、新たな挑戦を試しやすい環境にあります。こうした環境を生かして、高柴商事(兵庫県養父市)が、大規模なソーラーシェアリングを構想し、トリナ・ソーラーの両面ガラス品を採用し、実証中です。高柴商事のメガソーラー内に、両面ガラス品を40枚使ったソーラーシェアリングの発電設備を設置し、どのような農作物がふさわしいのかなど、検証しています。

 通常のソーラーシェアリングの設備は、太陽光パネル間に隙間を作り、太陽光を下の農地に取り入れます。トリナ・ソーラーが供給した両面ガラスは、セルやジャンクションボックス以外は透明なので、隙間を作らずに多くのパネルを農地の上に並べて効率的に発電できるだけでなく、屋根の代わりにもなっています。

 高柴商事によると、農作物の育成にプラスになる場合があります。例えば、夏に温度が上昇しすぎない効果などです。

――中国では、両面ガラス品を屋根に使った大規模な温室ハウスの例があるそうですが、日本でもそうした広がりを期待しているのでしょうか。

 日本と中国では状況が異なります。中国で、より積極的に採用が進んでいます。例えば、太陽光パネル向けガラスの最大手のメーカーが、両面ガラス品の最大顧客になっています。このガラスメーカーのさまざまな拠点の工場の屋根上などに、合計出力50MWの両面ガラス品が設置されています。

 両面ガラス品のガラス供給企業でもあり、自社製ガラスの品質などに自信があることもあって、出力数百MW分の採用が決まっています。

 これに対して日本では、アルミ製フレームがないことも含めて、評価してくれる事業者がいる一方、設置時の破損の恐れや長期信頼性などに対して、懐疑的な意見もあります。時間をかけて証明していく必要を感じます。