日本の物流会社が中国から一括で輸送できる仕組みに

――太陽光パネルの製造時の管理は中国の生産拠点が担います。日本の顧客の元に届くまでの物流の品質管理について、日本独自で取り組んでいることなど、ありますでしょうか。

トリナ・ソーラー・ジャパンの陳社長
トリナ・ソーラー・ジャパンの陳社長
(撮影:日経BP)

 日本の顧客は、製造だけでなく、物流についても高いレベルを求めます。そこで、日本国内での輸送は、日本の物流分野のパートナー企業と連携しています。

 さらに、これまでとは物流の方法を変える予定です。中国国内の輸送から、日本国内の現場まで、日本の物流会社に一括して担ってもらうつもりです。これによって、日本の顧客に、高品質な物流サービスを提供できると考えています。

 現在は、中国の工場から上海港までの輸送は、入札で月ごとに決めています。コスト、サービスなどを基準に決め、中国の本社の調達部が担当しています。この入札に参加しているのは、ほぼ中国の物流企業です。

 そこで、国際的な物流企業も参加できるように変えました。国際的に物流を展開している日本企業も、入札に参加できるようになりました。入札結果の上位数社が、その月の中国内の物流を担います。この中国国内の輸送の入札に、日本国内の物流を担当する企業も参加してもらうことで、中国内から日本の顧客までの物流を一括で担うことができるようになります。

――いつから変わるのでしょうか。

 現在はテスト期間です。実際に、日本の顧客に所望する物流サービスを提供できるのかどうか、物流の品質、コスト、利益などを評価しているところです。その検証で一定以上に満足できる結果が得られれば、2016年に切り替えます。

――こうした変更を促すには、相当の理由があったのではないかと思います。

 二つあります。一つは、中国の物流会社による、日本の顧客向けの物流サービスには、納得できない多くの問題があったことです。日本の顧客からのクレームも多く寄せられていました。この問題を解決する必要がありました。

 もう一つは、日本の物流会社には、国際的に展開している会社も多く、上海に拠点がある会社であれば、中国と日本のどちらからでも、簡単にコンタクトできる利点があります。日本の物流会社が、トリナ・ソーラーと顧客の両方に、良い物流サービスを提供できる状況になっていたのです。

 ただ、こうした物流の変更に関しては、中国の本社に受け入れてもらうのが大変で、粘り強い努力が必要でした。

■変更履歴
公開当初、太陽光パネルの出荷開始時期を「2005年」としていましたが、「1997年に開始し、2005年に本格化した」の誤りです。お詫びして訂正します。 また、トリナ・ソーラー・エナジーの日本における太陽光発電所の開発実績を追加しました。本文は加筆、修正済みです。 [2016/1/20 11:36]