メガクラスの太陽光発電所として、その第一歩となったのが山形浄化センター内でPOWER E NEXTが開発・運営している発電所である。県の意向を汲んで、県内でその後、太陽光発電所を開発しようとする企業の参考になる設備の設置や運営の手法を採用した。その後に開発された県営のメガソーラーにも、同じような狙いが踏襲された(関連ニュース)。

 それは、太陽光発電を通じて、地元の技術的な要望に広く深く応えられる企業になりたい、とする同社の経営方針にも合っていたという。県内の太陽光発電に関する相談先となるよう、技術から資金調達、運営まで、総合的な知見を蓄積してきたいとしている。

 施設管理や電気などに関する技術者が多いことから(図3)、そうした技術を生かした職種の就労機会を生み出すといった、地域に根ざした技術系企業のあり方も見据えている。

図3●使用前自主検査などの法定点検にも対応できる
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図3●使用前自主検査などの法定点検にも対応できる
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図3●使用前自主検査などの法定点検にも対応できる
左は接続箱内の端子からストリングごとのI-V特性を測定している様子、右は赤外線カメラを使って太陽光パネルの熱分布の画像を撮影している様子(出所:POWER E NEXT)

 浄化センター内のメガソーラーの売電先は、当初の東北電力から、現在はやまがた新電力(山形市松栄)に変わっている。この新電力も、県のエネルギー戦略を実行する目的で設立された企業で、県とともに出資する県内の主要企業18社の中には、POWER E NEXTも含まれている。

 POWER E NEXTによると、やまがた新電力の魅力は、県が主導し、県の経済界全体が関わっていることにある。売電先として、県有施設が多くを占めていることも、安心感を高めている。

 自然変動電源である太陽光発電が、今後主力電源となるためには、電力系統への負荷を抑える工夫が必要になる。将来的には、やまがた新電力を軸に、地域の企業が結集して蓄電池システムや仮想発電所(VPP)などを構築することも期待している。