従業員向け駐車場に太陽光の屋根

 道の駅の持つ防災拠点としての機能が認識されたのは、2004年10月に起きた中越地震だったという。そうした動きと太陽光発電の普及や低価格化が相まって、道の駅など流通施設でソーラーカーポートが注目されるようになった。

図7●SUS静岡事業所のソーラーカーポート(出所:SUS)
図7●SUS静岡事業所のソーラーカーポート(出所:SUS)
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 こうしたニーズに対応し、いち早く商品化したのが、アルミニウム製機器製品などを製造するSUS(エスユウエス)(静岡市)だ。同社は、太陽光発電用にアルミ製架台を手掛けており、次の戦略商品として太陽光パネルを駐車場の屋根に採用した「ソーラーカーポート」を製品化し、昨年、静岡事業所の従業員用駐車場に実証的に設置した(図7)。

 出力0.7MWで、2805枚の太陽光パネルを屋根として並べ、396台分の駐車スペースがある。発電電力は、固定価格買取制度(FIT)を活用して売電している。プレキャスト式の基礎に3本の支柱を固定し、1ユニット(アレイ)は3つの基礎で85枚のパネルで構成する。1ユニットで12台の駐車スペースになる。

 従業員向けのため、美観への配慮よりもコストを優先し、太陽光パネルの裏は、化粧材などで覆っていない。このため、配線がむき出しなっている。ただ、大雨の際の快適性を考慮して雨どいは設置した。

図8●防寒テントシートと床台をオプションで用意(出所:日経BP)
図8●防寒テントシートと床台をオプションで用意(出所:日経BP)
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 駐車場の屋根として雨や日除けの機能を果たしつつ発電するほか、災害などの非常時には、避難施設として利用できるのが特徴。防寒テントシートと床台をオプションで用意しており、屋根(パネル)の下に設置することで、災害時に個室型の居住空間を提供できる(図8)。

 SUS静岡事業所のソーラーカーポートの建設費は、約2億3000万円。太陽光パネルは京セラ製を採用した。