「低圧50kW未満」の発電所が最大12kWの非常用電源に

 とめ自然エネルギーでは、こうした低圧50kW未満の太陽光発電所を「u50」(アンダーゴーマル)と呼んでいる。そして、登米市と締結した「応援協定」の対象は、まさにこの「u50」となる。協定では、災害時などで電力系統が停電になった際、「u50」を地域の非常用電源として無償で登米市に開放することを取り決めた。

 具体的には、「u50」に設置したパワーコンディショナー(PCS)を自立運転モードに切り替え、非常用コンセントから、太陽光発電の電力を提供する。「u50」では、8~9台の小型PCSで回路を構成しており、自立運転に切り替えた場合、1台について100Vコンセント2つで、最大出力1.5kWを供給できる。1基の「u50」サイト全体で、晴れた日中であれば、最大約12kWの電力を供給できる(図2)。

 布施市長は、「約50kWの小規模な太陽光発電所は、住宅に隣接した場所にあることが多く、これが停電時に少しでも電力を供給してくれれば、地域の防災に役立つ。単に発電所を作る、というのではなく、災害時の生活基盤の維持に尽力してくれるのは、たいへんにありがたい」と述べた。

図2●出力50kW未満の「市民オーナー発電所」(u50:アンダーゴーマル)(出所:日経BP)
図2●出力50kW未満の「市民オーナー発電所」(u50:アンダーゴーマル)(出所:日経BP)
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 とめ自然エネルギーは、酒類・食料品販売・太陽光システムなどを手掛けるパスポート(川崎市)と、人材派遣や太陽光発電など手掛けるガイアシステム(神戸市)、登米市で建設業を営む太田組(登米市)の3社が設立した。パスポートは、鹿児島県いちき串木野市の工業団地に地元企業や市民ファンドの出資による太陽光発電設備を導入・運営するプロジェクトを主導した実績がある。また、ガイアシステムは、低圧案件からメガソーラーまで太陽光発電の開発・販売を幅広く手掛けている。