国内初の電動の除雪機

 ササキコーポレーションは、草刈機より前に、除雪機を電動化し、ヒット商品に育て上げた成功例を持っていた(図2)。除雪機は、同社の主力製品の一つで、蓄電池を使った電動の除雪機は国内初だったという。

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図2●国内初だったという電動の除雪機
図2●国内初だったという電動の除雪機
(出所:ササキコーポレーション)
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 動力をエンジンから蓄電池に変えたことで、女性でも簡単に扱えるようになり、除雪の作業者の幅が広がった。エンジンを扱うことは、一般的な女性にとっては難しい。しかし、電動にしたことで、家電のように簡単に扱えるようになった。

 この蓄電池による除雪機は、2011年の東日本大震災より前に開発に着手していた。十和田市に本社を置く同社は、地震や津波による被害は受けなかったものの、停電のほか、社員一人が津波によって被災した。

 震災を経て、開発中の蓄電池による除雪機には、新たに二つの機能を追加することを決めた。一つは、蓄電池に照明を取り付けた上、取り外し式とし、非常用の照明や電源として活用できるようにしたことだった。

 この機能は、2018年秋に起きた北海道の大地震の後、被災者がうまく活用した例が知られている。非常用照明として使った上、照明にビニール袋を被せたことで、より広い範囲に灯りを照らすように使用した。

 オプションで、スマートフォンなどに充電できる100Vのコンセントを備える機器も用意している。

 蓄電池を使った除雪機の成功によって、同社の開発の方向性は、これまでエンジンを前提に開発してきた機器でも、蓄電池を使い電動化していく方向をより志向することになった。