発電設備や基礎、架台、電線の状況を確認

 Dvořák社が開発・販売しているラジコン型草刈機は「Spider」というブランド名で展開し、三つの機種がある(図3)。一つは標準型の「Pro ILD01」、もう一つは太陽光発電向けに開発されたという新型「Pro ILD02」、残りの一つが小型の「mini」で、業務用の2機種と個人・小規模向けの1機種で構成している。

図3●4tトラックで2台を運搬
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図3●4tトラックで2台を運搬
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図3●4tトラックで2台を運搬
奈良県の太陽光発電所における例(出所:日経BP)

 標準型は、刈幅が80cm、刈高が6~11cm、作業速度が7km/h以内、対応できる傾斜角が通常で40度、ウインチを使えば55度となっている。燃費は2.5リットル/hと比較的良い。

 これに対して小型は、「農機に近い機械で建機ほどのタフさは十分にはなく、この機種に合う特定の条件で使うことに向く」とレンタルコトスはいう。このため、購入して同じ場所で使う用途に勧めているという(動画6)。

動画7●小型機で冬に刈る様子
(出所:レンタルコトス)

 また、太陽光発電向けの新モデルは、刈幅や刈高をより大きく、作業速度を上げたり、ゴム製のフェンダーで架台に衝突した際の衝撃を軽減できるなどの機能を盛り込んだ。

 同社では、問い合わせが入ると使用環境や状況を聞き、適切な種類の草刈機を提案する。ラジコン型草刈機が向く場合には、現地に出向いて試し刈り(デモ)を実施する。

 デモの目的は、効果を体感してもらうことに加えて(図4)、適切に使える環境かどうかを確かめること、顧客にも操作に慣れてもらうことで、実際のレンタル時にスムーズに使ってもらうことなどがある。

図4●アレイ下まですっきり刈れる
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図4●アレイ下まですっきり刈れる
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図4●アレイ下まですっきり刈れる
奈良県の太陽光発電所における例(出所:日経BP)

 適切に活用できる環境かどうかは、太陽光発電所の場合、基礎や架台の状況だけでなく、太陽光パネルの設置高、敷地内の電線の敷設といった発電設備に起因する状況のほかに、地面の状況で大きく変わる。

 例えば、地面に岩盤が露出していたり、局地的に急な凹凸があったりする場合に、回転刃がそこに接触する恐れがある。また、田んぼの畔(あぜ)のような、幅が狭い上に傾斜が急な場合には、ウインチを使って対応できるものの、効率的な草刈りという目的を達成するには、ラジコン型では限界もある。広い傾斜ほど強みを発揮できる。

 乗用型草刈機では、回転刃に石などが接触し、太陽光パネルに当たって損傷することもある。Dvořák社のラジコン型草刈機の場合、欧州の規制によって、石が刃に接触した場合でも、回転刃を収めたスペース内で落下し、外に飛び出さない構造になっている。

 金属製のラックや樹脂製の配管に納めて電線を敷設している場合には、刃を止めた状態でこれらを乗り越え、草刈りを再開することで、ラックや電線を損傷せずに作業できる。

 購入した顧客には、訪問してメンテナンスする。比較的、構造がシンプルでメンテナンスしやすいという。回転刃の交換が定期的に必要なほか、回転刃の駆動ベルトやタイヤも摩耗状況によって交換が必要になる。