民法上の不法行為に基づく責任は?

  また、当事者間に契約関係が存在しない場合には、不法行為に基づく責任を負うか否かが問題となります(民法709条)。不法行為責任が認められるための要件は、「故意又は過失」によって、「他人の権利又は法律上保護される利益を侵害」し、これにより(因果関係)、被害者に「損害」が発生していることが必要となります。

  上記裁判例においては、偽造した書面の交付などにより、相手方に会社の決済を得ているなどを誤信させ、未決済であることの事実を告知せずに交渉を継続したことをもって、不法行為を認定しています。

 それでは、本件のケースで不法行為責任は成立するのでしょうか。今回の場合、交渉継続期間は不明ですが、リフォーム業者において、故意に顧客を誤信させたものとまではいえません。

 もっとも、太陽光発電システム取付工事に関する契約の一内容として、「リフォーム業者における、事前の設備認定が含まれる」と言える場合には、不法行為と捉えられる可能性は否定できません。

 設備認定の有無については、関係各所に問い合わせれば容易に確認できたと考えられます。そうした状況下、本来は設備認定がなされていないのに、認定されていると誤信させていることから、過失による誤信行為をもって不法行為と捉えられる余地も出てきます。