損害賠償請求のリスク

 以上の各最高裁判決に照らせば、太陽光パネルからの発火事故は、居住者の生命・身体の安全性を損なうものであることは明らかですので、不法行為に該当する瑕疵となり、損害賠償を請求されるリスクがあります。

 重要な点は、平成23年判例の基準によれば、「火災が発生していなくても火災が発生する潜在的危険性がある場合にも不法行為に該当する瑕疵にあたる」という基準を立てているところです。

パネルの維持・メンテナンスは不可欠

 太陽光パネルからの発火事故が起きると、その原因の確認作業に入りますが、パネル設置時期から相当の年月が経過している場合には、経年劣化等が原因となっている可能性もあり、原因がよく分からぬまま、不法行為責任を追求されるリスクがあります。

 やはり、未然の対応としての太陽光パネルの維持・メンテナンスが不可欠であり、そもそもの発火事故が起きぬよう、万全の対策を講じておきたいところです。

海外における住宅太陽光からの発火事故例
海外における住宅太陽光からの発火事故例
(出所:HEILIOS NEW ENERGY TECHLONOGY CO. LTD)
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