蓄電池の放電で夜の需要ピークをカット

 HOPEは平常時に、自営線PPS以外の顧客も含めた地域新電力事業全体で需給を管理している。地域新電力として、収益の確保を前提としているが、「防災エコタウン」事業に関しては、自営線PPSの範囲内でエネルギーの地産地消を実現するコンセプトのため、太陽光は固定価格買取制度(FIT)を使って売電せず、余剰分は蓄電池に貯めて、防災エコタウン内で自家消費するパターンで運用している。

 自営線PPSが供給する顧客のピーク需要は350~370kWのため、日中、晴れていれば、自社の太陽光発電に余剰が出る。その分は蓄電池に充電し、夜間点灯などで需要が伸びる夕方5時~9時ごろに蓄電池を放電して需要ピークをカットし、外部電源からの調達量を抑え、防災エコタウン内でのエネルギー地産地消の割合を上げている(図13)。

図13●自営線PPS内の電力供給の基本パターン(出所:積水ハウス)
図13●自営線PPS内の電力供給の基本パターン(出所:積水ハウス)
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 「詳しい集計はこれからだが、予想よりも太陽光の発電量が多く、自営線PPS内の需要のうち、半分程度を太陽光の電力で賄っている」(東松島市復興政策課)という。

 CEMSは、平常時には、以上のような運用パターンを実現するように、蓄電池を充放電制御している。ただし、日中、雨で太陽光からの出力が期待できない場合など、事前に天気予報から判断し、卸電力市場などを通じて調達しておくなどの対応が必要になる。