北海道だけで潜在需要は2.5GWも
――再エネ併設型の蓄電池市場をどのように見ていますか。
木暮 これまで太陽光に併設する蓄電システムでは、商談中も含めて、合計容量で海外も含め約140MW(101MWh)以上の実績があります。稼働したものでは、鹿児島県徳之島のメガソーラー、福島県楢葉町のアンフィニ工場、着工済みとしては北海道安平町のサイトのほか、北海道知内町の案件があります(図3)(図4)。
風力併設型に関しては、これからですが、北海道の新規枠に応募のあった2.5GWがまず有望です。
全国的に見ると、2016年以降、風力発電プロジェクトで、約5GWの環境アセスメントの手続きが進行し、約4GW分は2018年までに完了する見込みです。
固定価格買取制度(FIT)の開始以降、国内では太陽光の普及が先行しましたが、今後風力も急激に市場が拡大します。風力拡大の時期と蓄電池の急激なコスト低下が重なっていくこと、再エネの大量導入時代に入り系統負荷が問題になっていくことを考えると、「蓄電池併設型風力」が注目を浴びる可能性があります。
TMEICは、風力発電用の受変電設備では、50%を超える高いシェアを持っています。今後は、風力併設型蓄電池システムとの一括提供も検討していきます。