蓄電池ユニットごとコンテナに配置

 1つ目の蓄電池のコスト高を克服するカギが、EVに搭載していた「中古蓄電池」を活用することだ。住友商事と日産自動車は、合弁でフォーアールエナジー(横浜市)を設立し、「リーフ」に搭載した蓄電池のリユース事業を展開している。甑島の実証でも、フォーアールエナジーを通じて、中古蓄電池を調達した。

 「甑島蓄電池センター」では、「リーフ」36台分の中古蓄電池をコンテナの筐体に収納した。「リーフ」には元々、容量24kWhのLiイオン蓄電池を搭載している。EVの電源として使用を終えた蓄電池は、平均的に約30%劣化し、容量約17kWhとなっている。これを36台分設置したので全体で約600kWhになる。

 完成披露式では、コンテナの扉を開き、収納している中古蓄電池を公開した。蓄電池ユニットは、セル(発電素子)ごとに分解せず、再びユニットごとコンテナに設置し、システムを構成した。東京都や大阪府、京都、神奈川、熊本県などで走っていた「リーフ」から取り外したもので、蓄電池を装着したラックには、各ユニットの“出身地”が記されている(図5)。

図5●「リーフ」から取り外した蓄電池をユニットごと設置しシステム回路を組んだ(出所:日経BP)
図5●「リーフ」から取り外した蓄電池をユニットごと設置しシステム回路を組んだ(出所:日経BP)
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 4ユニットごとにBMS(バッテリー・マネジメント・システム)で制御し、双方向型パワーコンディショナー(PCS)で交直変換し、高圧送電線に連系している。動作電圧は、EV搭載時と同様に400V回路とし、PCS側を400V仕様に改良したという。