巨大プロジェクトから引き合い

 未来機械は、今回ADSW2018に日本から参加した唯一のベンチャー企業である。同社は既に中東やインドに進出しており、中東ではカタール、サウジアラビア、UAEで既に採用の実績があるなど、国際市場で大手に引けを取らない。

 今回の出展でも同社ブースでは「多くの来場者があり、案件から今後のパートナーシップまで、広く人脈を築くことができた。具体的な案件が多く、『すぐにでも買いたい』という企業もあった」(同社の説明員)という(図4)。

図4●ジャパンパビリオン内で出展したPVロボット・ベンチャーの未来機械
図4●ジャパンパビリオン内で出展したPVロボット・ベンチャーの未来機械
(撮影:日経BP総研 クリーンテック研究所)
[画像のクリックで拡大表示]

 同社によると、メガソーラーの規模は二極化が進んでいる。屋根上設置型など数MW以下のセグメントと、数百MWからGWクラスの「ギガソーラー」といった大規模案件のセグメントである。

 このため、同社では当初から開発していた製品で数MW以下の小規模のセグメント、その後開発して市場投入した大規模向けで数百MW以上のセグメントをカバーするという事業戦略に沿って国際展開を進めている(関連記事2)。

 同社の三宅徹社長は、「中東では巨大プロジェクトが立ち上がってきており、そこからの引き合いが旺盛だ。それに加えて、小規模な屋根上の案件もようやく始まった」と今後の市場開拓に期待を示す。

 今回のADSW/WFESでも中国メーカーの勢いが目立ち、太陽光向けの清掃ロボットでも複数の企業が出展した。この点について三宅社長は、「レールなど特別なガイドのないアレイ上を自律的に走行する機種はほかにない。同様な製品をどこも開発できないだろう」と自信を見せた。

 さらにコストに関しても「他社は最初に安い価格を出してくるが、その後にさまざまなコストが乗ってくる。未来機械の場合、最初に『高い』と言われるが、後に発生するコストがほとんどないので、『1MW(の太陽光発電所)を1年間掃除するとこの程度のコストで済む』と説明すると、納得してもらえ受注に結び付くことが多い」(三宅社長)という。

 三宅社長が「海外市場では試行錯誤も多い」と漏らすなど、国際展開が決して平坦な道のりでないことをうかがわせるが、中東やインドにおける今後の市場開拓に十分な手応えを感じているようだ。