――エンターテインメントを活用して、どのようにN-NOSEを普及させるのですか。
合同会社では、まず日本国内のがん検診率を上げるための啓発活動とN-NOSEの普及に向けた活動を行いたいと思っています。
エイベックスには、若年層に支持されているアーティストやタレントがたくさんいます。好きなアーティストががんの早期発見の重要性をSNSやイベントを通じて訴えることで、特に若い人の意識が変わってくれることを期待しています。
ただし、いくら早期診断が重要と訴えても、有用な検査方法がなくては受診してもらえません。わずか尿1滴で手軽に受けられる、しかも安価で高精度な検査法であるN-NOSEは、まさにうってつけの存在でした。
日本では毎年2000~2500人が小児がんと診断されています。決して少ないとは言えません。しかし、多くの親はまさか自分の子どもががんになるとは思わず、日本には若年層ががん検診を受ける習慣はありません。
私も息子の病気が分かったとき、「なんでもっと早く見つけることができなかったのか…」と後悔の念に駆られました。そんな苦しみを味わう人を一人でも減らせるように、エンターテインメントを通じて訴えていければと思っています。